日本遺伝学会第93回大会(東京大会)を終えて

 

 令和3年度の日本遺伝学会第93回大会は、当初、学習院大学での開催を想定して準備を進めて参りましたが、昨年度から猛威を奮っているCOVID-19の感染拡大の影響によりオンライン開催となりました。オンライン形式での開催は日本遺伝学会としては初めての試みであり、私も講演や授業などのオンライン化に関しては受け身の立場でおりましたので、大いに不安を感じておりましたが、大会副委員長をはじめ多くの大会運営委員の先生方のご協力のおかげで、滞りなく大会の準備を進めることができました。ここに改めて感謝申し上げます。

 オンライン開催にあたり、”多くの方に参加してもらうことが大会成功の鍵である”との助言を受けて、今大会では、早期参加費を大幅に値下げし、演題登録期間をこれまでより1ヶ月程度遅らせました。特に、演題登録期間については期限の延長を何度か行いましたが、遅くすればするほど学生の登録が増える印象を持ちました。演題登録の締め切りは、プログラムや予稿集の作成期間の確保や電子化の有無とセットで考える必要があるため簡単ではありませんが、今後も検討を重ねていく課題と感じました。

 本大会では、一般講演109演題、ポスター発表29演題、国際/国内シンポジウムが各1件12演題、ワークショップが11件58演題あり、合計208演題の発表がありました。さらに、男女共同参加フォーラムの開催のほか、総会後に日本遺伝学会木原賞1名と奨励賞2名の受賞講演を行いました。また、オンラインの特色を活かして、ワークショップの講演の録画を参加者向けにオンデマンド配信しました。大会後の9月11日(土)には、公開市民講座「がんの遺伝的多様性からがんの治療法を考える」をZoomウェビナー形式で開催しました。100名超の参加者を集め、活発な質疑応答が行われました。こちらは、会員向けに1ヶ月限定でオンデマンド配信を行いました。

 今大会の大会参加登録者は342名で、大会期間中の3日間でオンライン会場には4000を超えるアクセスがありました。ちなみに、国別でみると大部分が日本ですが、合計14カ国からのアクセスがありました。このように、当初掲げた“大会を盛り上げるためにできるだけ多くの方に参加してもらう”という目標については、ある程度達成できたのではないかと胸を撫で下ろしております。この場をお借りして、日本遺伝学会事務局ならびに協賛団体からのご援助と、大会組織委員会の皆様や参加者の皆様のご支援・ご協力に厚く御礼を申し上げます。

 最後になりましたが、次回の札幌大会が盛況でありますことを祈念し、来年こそは札幌で直接お会いすることを楽しみにしております。

令和3年9月30日

日本遺伝学会第93回大会

大会委員長 菱田 卓